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仮払金とは?言葉の意味から知っておきたい情報までをわかりやすく解説。

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現金・預金などの入出金状況を把握し、取引内容を適切に管理・記録するのは、経理に求められる重要な役割です。

しかし日々多くの取引が発生する中で、内容がすぐには把握できないときもあるでしょう。内容を定めないまま、従業員に持たせる現金として支出するケースもあります。そのようなときには、入出金の事実を記録するために仮勘定を使用するのが便利です。

仮払金はこのような内容不明の支出に関して使われる勘定科目です。本記事では仮払金の意味や使い方、注意点などを解説します。

目次[非表示]

  1. 1.仮払金とは?経理担当者は要チェック!
    1. 1.1.一時的に使用する仮の勘定
    2. 1.2.貸借対照表での立ち位置
  2. 2.仮払金と似た科目との違い
    1. 2.1.立替金との違い
    2. 2.2.仮受金との違い
  3. 3.仮払金の使用例
  4. 4.仮払金の注意
    1. 4.1.決算までに精算・振替を行う
    2. 4.2.立替金との使い分けに注意
    3. 4.3.どうしても内容がわからなかった場合は?
  5. 5.まとめ
  6. 6.経理業務でお悩みのときは、グランサーズにご相談ください!
  7. 7.関連記事

仮払金とは?経理担当者は要チェック!

はじめに仮払金の意味を解説します。勘定科目について正しく理解するには、科目の性質や財務諸表での立ち位置などの基本事項をおさえることが大切です。なぜ仮払金という科目が必要なのかも、あわせて解説します。


一時的に使用する仮の勘定

仮払金は「仮」という文字通り、一時的に使用する仮の勘定です。

日々多くの取引がある中、提出された資料や文字情報だけでは、正確な内容をすぐに把握できないケースも多く発生します。

たとえば取引内容の詳細が記載されていない領収書があげられます。資料を提出した本人に詳しい内容を聞かなければ内容が把握できません。

また外出・出張に行く従業員に対して、あらかじめ会社の現金を持たせるケースもあります。本人が一時的に立て替えるという負担を減らすため、自由に経費の支出ができるお金を用意するのです。この場合、現金を渡した段階では、何にいくら支出するかは当然不明です。

このように出金内容がすぐには確認できない取引について、取り急ぎ出金の事実を記録するために使う科目が仮払金です。仮払金を使うことで、詳しい内容を保留にしたまま、出金額を正しく記録・管理できるようになります。


貸借対照表での立ち位置

仮払金は貸借対照表で「資産の部」の「流動資産」に分類される勘定科目です。支出に関する仕訳なのに資産として扱うのは、直感的でなくイメージしにくいかもしれません。

仮払金が資産である理由は、まだ費用として確定しておらず、お金がそのまま返ってくる可能性があるからです。

従業員の外出・出張に際して自由に使える現金を渡したとして、そのお金が使われなければ費用とならずそのまま戻ってきます。すでに何らかの取引で支払ったお金でも、内容不明な状態では費用として計上するべきか判断できません。

「現金としてそのまま戻ってくる可能性」があるため、費用ではなく資産として計上するのです。

ご質問やご相談など、コチラからお気軽にお問い合わせ下さい!


仮払金と似た科目との違い

会計処理を正しく行うには、似たイメージの勘定科目としっかり区別をつける必要があります。仮払金と似た勘定科目として、以下の2つがあげられます。

立替金
仮受金

これらは性質がまったく異なるため、使い分けが必要です。それぞれの科目の意味や、仮払金との違いについて解説します。


立替金との違い

立替金は従業員や外部関係者などの他者が負担するべき費用を、会社が一時的に立て替えて支払った場合に使う科目です。仮払金と同様に、貸借対照表における「資産の部」の「流動資産」に表示します。

あとで精算が必要な支出という点は、仮払金と同じです。ただし立替金には、仮払金と異なる以下2点の要素を有します。

・本来は会社以外が支払うべきお金である
・支出の内容が明確に把握できている

仮払金は会社が負担する支出について、詳細がわかっていない状態で取り急ぎ記録するために使う科目です。仮払金を計上する段階では、金額・内容はわかっていません。

このように立替金と仮払金は似たイメージですが、実際は逆の性質を持つ科目といえるでしょう。立て替えたお金が戻ってきたタイミングで、立替金勘定は消し込まれます。


仮受金との違い

仮受金は仮払金の反対で、内容がわかっていない入金を記録するために使う仮の勘定科目です。貸借対照表における「負債の部」の「流動負債」に表示します。

仮受金は普通預金の相手勘定として使われるケースが多いです。売掛金が発生していない取引先からの入金や、まったく関わりのない相手からの入金などがあった場合に、いったん仮受金で計上します。その後内容を確認し、詳細がわかり次第正しい勘定科目に振り替えが必要です。

売掛金はあるものの、売掛金の残高よりも入金額が多い場合にも、仮受金での計上が便利です。このような場合には差額部分を仮受金で計上、もしくは入金全額を仮受金として計上します。


仮払金の使用例

仮払金について、仕訳を用いながら具体的に解説します。今回は出張に行く従業員に、移動や現地で使うための現金を20,000円渡したという例を取り上げました。

まず現金20,000円を渡した段階では、以下の仕訳を行います。

仮払金 20,000円 / 現金 20,000円

従業員が出張から戻ったら、費用の精算を行います。今回は「移動に計7,000円、取引先との食事に10,000円、現地での消耗品調達に2,000円使った」とします。

この場合の仕訳は以下のとおりです。

旅費交通費 7,000円 / 仮払金 19,000円
接待交際費 10,000円
消耗品費 2,000円

使わなかった1,000円はそのまま戻すため、以下の仕訳が必要です。

現金 1,000円 / 仮払金 1,000円

このように仮払金は、取引内容がわかり次第正しい科目に振り替えを行い、最終的にはゼロにします。


仮払金の注意

仮払金は取引内容がわからなくても支出の記録ができる便利な科目です。しかし仮払金で計上する場合、いくつかの注意点をおさえる必要があります。仮払金の注意点について詳しく解説します。


決算までに精算・振替を行う

仮払金はあくまでも、内容の確認ができるまで使う仮の勘定科目です。取引実態を適切に表している勘定科目ではないため、決算までに精算・振替を行う必要があります。

決算書として提出する貸借対照表・損益計算書は、財務状態および経営成績を適切に表示するための役割を有する書類です。しかし仮勘定が残った状態では、内容が明瞭に記載されているとはいえません。

正しい財務諸表を作成するため、決算までには内容を確認し消し込みを行いましょう。決算申告の業務が本格化すると忙しくなりすぎる恐れがあるため、なるべく早めに実施できるのが理想です。


立替金との使い分けに注意

「仮払金と似た科目との違い」でも触れた内容ですが、仮払金と立替金は似たイメージのある勘定科目です。どちらも流動資産として表示する科目であり、一時的な支出に関して利用されます。

しかし仮払金と立替金は、有する性質自体は真逆といえるものです。したがって仮払金と立替金では、貸借対照表から読み取れる情報が大きく変わってきます。

どちらの科目も一時的な勘定科目であり、最終的には貸借対照表に残らないケースが多いです。そのためそれほど問題なさそうに感じるかもしれませんが、正しい会計処理を実施するためには、やはり明確に使い分ける必要があります。


どうしても内容がわからなかった場合は?

仮払金の内容がどうしてもわからず、決算までに残ってしまうケースもあるでしょう。この場合は仮払金をそのまま残すのではなく、雑損失などに振り替えるのが一般的です。

雑損失とは損益計算書における営業外損失となる勘定科目です。金額が小さく重要性が低い支出のほか、内容がわからない支出にも利用されます。取引詳細がわからない仮払金を費用に振り替えるには、雑損失を使うのがもっとも適切です。

ただし雑損失では取引内容が不明瞭であり、決算書の信頼性が下がる恐れがあります。税務調査や銀行の融資などで不利になるため、なるべく使わないのが理想です。


まとめ

仮払金は内容不明の支出を記録するうえで便利な勘定科目です。お金を支出したという事実を記録できるため、業務の効率化につながります。従業員に経費を立て替えてもらう場面も少なくなるため、負担をおさえることも可能です。


仮払金は便利な科目ですが、あくまでも一時的に使う科目ということに注意が必要です。決算までには精算・振替をする、似た科目と正しく使い分けるなどを意識しましょう。


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監修|筧 智家至(公認会計士・税理士)
監修|筧 智家至(公認会計士・税理士)
慶応義塾大学商学部卒。監査法人トーマツにて会計監査、株式上場支援、企業の経営改善支援に従事。平成24年筧公認会計士事務所(現:税理法人グランサーズ)を開設。常に現場に入り、経営者とともに課題に取り組み、経営者と常に相談しながら経営者のニーズに応え、解決策を導き出すことをモットーにしている。スタートアップ企業からIPO(上場)準備支援まで、あらゆる成長段階の企業のサポートをしており、税務会計顧問にとどまらない経営を強くするためのコンサルティングサービスに中小企業経営者の信頼と定評を得ている。東京商工会議所専門家エキスパート、セミナー実績多数。経営者向け人気YouTubeチャンネル「社長の資産防衛チャンネル」にも出演中。
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