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借方と貸方について知りたい!それぞれの特徴とルールをわかりやすく解説


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決算書は事業における日々の取引結果をわかりやすく表現した成績表です。そして、その決算書を作るうえで基礎になるのが、取引を「借方」と「貸方」に振り分けて記録する「仕訳」です。

仕訳には決まったルールがありますが、慣れない人にとっては少しわかりにくいため、苦手意識のある方も少なくないと思います。

本記事では、借方と貸方について基本のルールや覚え方、決算書との関係についてわかりやすく解説します。記事の内容を理解することで、仕訳がスムーズになるはずです。

目次[非表示]

  1. 1.借方と貸方とは?
    1. 1.1.借方・貸方の勘定科目は大きく5つに分けられる
  2. 2.借方と貸方のルール
    1. 2.1.仕訳は借方と貸方でセット
    2. 2.2.借方と貸方の金額は一致する
    3. 2.3.借方は左、貸方は右
  3. 3.借方と貸方を使った仕訳の役割
    1. 3.1.仕訳は決算書作成の強力なパートナー
  4. 4.まとめ
  5. 5.経理業務でお悩みのときは、グランサーズにご相談ください!

借方と貸方とは?

取引の際に出ていったものと入ってきたものを紐づけて記載する記帳方法を複式簿記と呼びます。
借方と貸方とは、複式簿記における事業の取引内容を表したものです。
そして取引を借方、貸方を使って記録することを仕訳と呼びます。

仕訳では現金相当品(以下「現金」と表現します)を手段ととらえ、現金が増えたり減ったりした原因を記載します。つまり、原因と結果を借方、貸方で表現するということになります。

「商品を仕入れて、現金100円で支払う」という取引を例にして考えてみましょう。

この場合、現金が出ていった原因は商品を仕入れたことです。
仕訳の時に左に書くのが借方、右に書くのが貸方です。言葉の意味についてはその発祥に遡る必要があるのでここでは割愛します。まずは「道路は左側通行」のようなルールなんだと思って覚えてしまいましょう。

大事なことは複式簿記では、借方、貸方の対になる事柄を一組として記帳するということです。

具体例として、仕訳は次のように記帳します。


仕入  100
現金  100

左側に書いてある「仕入100」が借方、右側に書いてある「現金100」が貸方です。

「仕入」「現金」等、何を取引したか第三者が見てもわかるように表現したものを勘定科目と呼びます。


まとめると次のようになります。

「借方の勘定科目」 「金額」/「貸方の勘定科目」 「金額」


【仕訳】
「借方の勘定科目」 「金額」
「貸方の勘定科目」 「金額」

借方・貸方の勘定科目は大きく5つに分けられる

仕訳の際に必要となる借方、貸方それぞれの勘定科目ですが、その特性により大きく5つに分けることが出来ます。


  • 資産(asset)会社が保有する財産。
  • 負債(liability)会社が金銭や物品を借用して、負うべき返済義務。
  • 純資産(net asset)株主の出資金と、事業の最終的な利益が積みあがったもの、有価証券の簿価と時価の評価差額。
  • 収益(revenue)事業により得られる収入。
  • 費用(expense)事業を行う上で必要な支出。


各項目が増加したか、減少したかで借方、貸方のどちらに記帳するかが決まります。


表.1  5つに分けた勘定科目



増加

減少

資産

借方               
貸方               
負債
貸方
借方
純資産
貸方
借方
収益
貸方
借方
費用
借方
貸方


勘定科目で分けた5つの中に、日々の取引で使用する勘定科目が含まれています。

勘定科目はたくさんあるため、ここでは例として一般的によく使うものをを示します。


表.2  勘定科目の例



資産

負債

純資産

収益

費用

現金                        
買掛金                      
資本金                      
売上                        
仕入                        
普通預金

支払手形

資本準備金

受取手数料

給与

売掛金

借入金
利益準備金

受取家賃

水道光熱費

商品

前受金

別途積立金

受取利息

減価償却費

建物

未払金

繰越利益剰余金

固定資産売却益

支払利息

車両

未払費用

その他有価証券
評価差額金
雑益

法人税等


改めて、先ほどの例「商品を仕入れて、現金100円で支払う」取引について仕訳の手順を考えてみます。


1. 勘定科目を特定:仕入・現金

2. それぞれの勘定科目の分類を特定(表2):仕入→費用、現金→資産

3. 分類の増減を確認:仕入の増加→費用の増加、現金の減少→資産の減少

4. 借方・貸方の判別(表1):費用の増加→借方、資産の減少→貸方

5. 仕訳を書く:借方→左、貸方→右



仕入  100
現金  100

となります。

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借方と貸方のルール

ここでは知っておくべき借方と貸方のルールを3つ解説します。

1.仕訳は借方と貸方でセット

2.借方と貸方の金額は一致する

3.借方は左、貸方は右


仕訳は借方と貸方でセット

日々の取引において、出ていくものと入るものを必ずセットでとらえます。
その際に、借方と貸方は1対1ではないこともあり得ます。

例えば「200円の仕入に対し、現金100円を支払い、残りの100円を掛けで支払う」といった場合です。

この場合、仕訳は次のようになります。



仕入 200

現金     100

買掛金 100


仕入に対し、支払いを現金と掛けによって行うような場合は仕入の対価である現金、買掛金をセットで記帳します。


借方と貸方の金額は一致する

仕入を100円で行ったら、必ず支払いに該当する勘定科目が同じ金額100円になります。
無償の場合も、該当する勘定科目が存在するので、必ず借方と貸方の金額は一致します。

例を示すと、土地の贈与を受ける際に該当する勘定科目は土地受贈額です。

その際の仕訳は、次のようになります。



土地 100
土地受贈額 100


取引でも贈与でも、借方と貸方の金額は必ず一致します。


借方は左、貸方は右

仕訳の時に、借方は左に貸方は右に記帳するのがルールだと解説しました。
ですが、慣れないうちはどちらが右でどちらが左かわからなくなることがあります。

そんな時のために、簡単な覚え方があります。


借方「かりかた」のの文字は左に払うため借方は左

貸方「かしかた」のの文字は右に払うので貸方は右


このように覚えておくと忘れてしまっても簡単に思い出すことが出来ます。

借方と貸方を「借りる」と「貸す」のという言葉の意味で考えてしまうと、うまく当てはまらない場合があるため混乱してしまいます。

このルールは機械的に覚えておくと良いでしょう。



借方と貸方を使った仕訳の役割

借方と貸方を用いて仕訳をするとどのような良いことがあるのでしょうか。

大きく二つの点が挙げられます。

  1. 誰もが同じように帳簿をつけられる
    一定のルールに基づいて仕訳を行うことで、誰が帳簿をつけても同じように仕訳ができます。

  2. 誰が見ても取引内容が明確である
    正しく仕訳ができていれば、客観的に取引内容が明確になります。正しい仕訳をもとに作られた決算書は、経営判断の材料になり、外部に対する経営状況の開示をするうえで信頼性のあるものになります。

次は借方と貸方を使った仕訳が決算書にどの様に役立つのかを解説します。


仕訳は決算書作成の強力なパートナー

決算書は財務諸表とも呼ばれ、一定期間における会社の業績や財務状況を明らかにするために作られる重要な書類です。

株主や金融機関、税務署といったステークホルダーに対する業績の開示、また経営者の経営判断のために使用します。

決算書の中で主なものは次の3つです。

  • 貸借対照表(B/S)

  • 損益計算書(P/L)

  • キャッシュフロー計算書(C/S)


ここでは貸借対照表と損益計算書について簡単に解説します。


  • 貸借対照表
    資産、負債、純資産で構成されます。
    創業から積み重ねてきた会社の資産の状態を表したものです。

  • 損益計算書
    費用と収益で構成されます。
    1年間の経営の結果を表現した書類です。
    (収益)-(費用)=(利益)※赤字の場合は損失 として表します。


貸借対照表と損益計算書の構成要素は勘定科目の分類と一致します。
日々の取引により、記帳された仕訳をまとめると貸借対照表と損益計算書になるということです。言い換えると、仕訳をわかりやすくまとめたものが決算書だということです。

例えば銀行から融資を受ける際に、貸借対照表と損益計算書を求められます。

銀行側は審査のために会社の経営状況を把握し、業績を評価する必要がありますが、帳簿には膨大な仕訳があります。ですから、これをすべてチェックするとしたら大変な時間がかかります。短時間で審査を行うために仕訳がわかりやすくまとまった決算書が必要になるのです。

会社にとって重要な決算書は、日々の仕訳の積み重ねでできています。

仕訳は決算書作成の強力なパートナーなのです。



まとめ

借方と貸方について、関係する用語も含めて特徴やルールを解説しました。

借方と貸方を用いて仕訳を行う複式簿記で記帳することで、会社の業績がわかる決算書を作成することが出来ます。

また決算書が読めるようになると、業績という形の無いものを俯瞰して捉えることが出来るようになります。経営者にとって決算書は、自社の状況を正しく把握し、経営方針を決める上で非常に重要な材料です。

とはいえ、仕訳の業務や決算書の作成にはそれなりの時間がかかります。時間が足りない場合は、外注化で事務作業における負担を減らすことを検討するのも良いでしょう。



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監修|筧 智家至(公認会計士・税理士)
監修|筧 智家至(公認会計士・税理士)
慶応義塾大学商学部卒。監査法人トーマツにて会計監査、株式上場支援、企業の経営改善支援に従事。平成24年筧公認会計士事務所(現:税理法人グランサーズ)を開設。常に現場に入り、経営者とともに課題に取り組み、経営者と常に相談しながら経営者のニーズに応え、解決策を導き出すことをモットーにしている。スタートアップ企業からIPO(上場)準備支援まで、あらゆる成長段階の企業のサポートをしており、税務会計顧問にとどまらない経営を強くするためのコンサルティングサービスに中小企業経営者の信頼と定評を得ている。東京商工会議所専門家エキスパート、セミナー実績多数。経営者向け人気YouTubeチャンネル「社長の資産防衛チャンネル」にも出演中。
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