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賞与計算とは?方法や知っておきたい情報をわかりやすく解説。

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賞与はボーナスとも呼ばれ、企業に従事する方の多くが支給されるものです。

毎月の給与に加えて支給される報酬でうれしいものですが、経理職の方々にとっては支給額の計算や各種控除項目の金額算出に苦労するケースも多いでしょう。

今回は、経理職が携わる賞与計算の一般的な方法について解説をします。

賞与計算の一連の流れを理解したい方はぜひ参考にしてください。

 この記事で分かること
  ・賞与支給額の計算方法
  ・社会保険など控除額の計算方法
  ・賞与支払届の作成・提出方法

目次[非表示]

  1. 1.賞与計算とは?経理担当者として知っておくべきこと
    1. 1.1.そもそも賞与とは?|臨時支給・金額が未確定
    2. 1.2.支給額の計算方法
  2. 2.賞与計算のうち控除額の計算方法
    1. 2.1.健康保険料の計算方法
    2. 2.2.厚生年金保険料の計算方法
    3. 2.3.雇用保険料の計算方法
    4. 2.4.介護保険料の計算方法
    5. 2.5.所得税の計算方法
  3. 3.賞与支払届の提出
    1. 3.1.届出書類の準備
    2. 3.2.届出書類の作成
    3. 3.3.届出書類の提出・保険料納付
  4. 4.まとめ
  5. 5.関連記事

賞与計算とは?経理担当者として知っておくべきこと

賞与の計算方法は、企業に従事する経理職としては知っておかないと業務に支障が生じるケースもあるためぜひ理解しておきましょう。

賞与計算においては、支給額と控除額の両方の側面に対応する必要があります。

まずは賞与支給額の計算方法について解説をします。


そもそも賞与とは?|臨時支給・金額が未確定

そもそも賞与とはどんな報酬を意味するのでしょうか。

賞与とは、定期的に支給される給与とは別の報酬です。

会社の規定にのっとり、あるいは不定期で支給されるもので、支給日及び金額はあらかじめ決められているものではありません。

賞与を支給することは法律的な規定はなく、会社が独自に金額や支給日・支給回数などを決めます。


支給額の計算方法

賞与の支給額の計算方法は、会社により異なりますが、一般的に以下のような計算式で算出されるケースが多いです。

賞与支給額  =  基本給与額 × 支給月数

基本給与額は、毎月の給与で支給される金額のうち、各種手当を除いたベースとなる金額の部分です。

基本給与額に役職手当などを加算して計算するケースもあるなど、会社によって対応が異なる部分です。

支給月数は、2ヶ月や3ヶ月などと決定されます。


支給月数を決める方法も会社により違いますが、企業経営側と労働組合側とで交渉をして決定されるケースが多いでしょう。

一般的な企業では、賞与は夏と冬の2回支給することが多いです。

賞与支給の根拠となる勤務期間として、夏の賞与は直近の10月から3月、冬の賞与は直近の4月から9月とされているケースがほとんどです。(決算月が3月の会社の場合)

対象勤務期間の会社の業績をベースに、支給月数の交渉がなされます。


賞与計算のうち控除額の計算方法

各従業員への賞与額が決まったら、続いては各種控除項目の計算を行います。

賞与支給の際に控除する項目も会社により違いがありますが、法的に定められている項目は以下の5項目です。

 ・健康保険料
 ・厚生年金保険料
 ・雇用保険料
 ・介護保険料
 ・所得税

一定人数以上の従業員を雇用している企業は、これら5項目の控除を必ず行わないといけません。


健康保険料の計算方法

賞与にかかる健康保険料の計算式は、以下の通りです。

  健康保険料 = 標準賞与額 × 健康保険料率

標準賞与額とは、支給された賞与金額の1,000円未満を切り捨てた金額です。

健康保険料率は、会社が加入している健康保険組合により異なりますが、2022年6月現在では10%前後のケースが多いです。

また、保険料は会社と従業員で折半するケースが一般的です。

健康保険料を計算する際の標準賞与額には上限があります。

1年間の賞与支給額が573万円を超える場合は、標準賞与額を573万円として計算します。


厚生年金保険料の計算方法

厚生年金保険料の計算式は以下になります。

  厚生年金保険料 = 標準賞与額 × 厚生年金保険料率

厚生年金保険料率も加入する年金事務所などによって違いがありますが、2022年6月現在では18%前後であるケースが多いです。

厚生年金保険料も健康保険料と同様、労使で折半するケースが一般的です。

また、厚生年金保険料算出時の標準賞与額の上限は1回の支給額につき150万円です。

150万円以上支給される従業員の厚生年金保険料算出時には標準賞与額150万円となります。


雇用保険料の計算方法

雇用保険料の計算式は以下のようになります。

  雇用保険料 = 支給賞与額 × 雇用保険料率

雇用保険料率は、厚生労働省が定めているためすべての会社で共通の料率が適用されます。

事業内容により料率が異なるため、自分の会社がどの事業に適合するか判断する必要があります。

<令和4年4月1日~同年9月30日までの雇用保険料率>



労働者負担
事業主負担
合計
一般事業
3/1,000
6.5/1,000
9.5/1,000

農林水産・

清酒製造の事業

4/1,000
7.5/1,000
11.5/1,000
建設事業
4/1,000
8.5/1,000
12.5/1,000


介護保険料の計算方法

介護保険料の計算式は以下のようになります。

  介護保険料 = 標準賞与額 × 介護保険料率

介護保険は、40歳以上の従業員に支給する場合に計算する必要があります。

こちらも加入する健康保険組合により料率は異なりますが、2022年6月現在では1.8%前後のケースが多いです。


所得税の計算方法

所得税の計算をするには以下の手順を踏む必要があります。

 1.前月の給与額と扶養人数から賞与の税率を求める
 2.賞与から社会保険料を差し引いて課税対象額を求める
 3.課税対象額に賞与の税率を掛け算して賞与の所得税を算出する

まず、前月に支給された給与総額から社会保険料を控除した金額を算出します。
その金額と扶養人数を元に、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」から賞与の税率を求めます。
なお、扶養控除等申告書の提出がない従業員の場合は同表の乙欄を参照して賞与の税率を求めます。

次に、支給賞与額から社会保険料を差し引き、課税対象額を算出します。
最後に、算出した課税対象額に賞与の税率を乗じて所得税額を算出します。

*参照:賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(令和4年度)


賞与支払届の提出

賞与を支給した場合、賞与支払届を所轄の年金事務所などに提出する必要があります。

賞与支払届は以下の2種類の書類です。

 ・被保険者賞与支払届:従業員ごとの賞与支払額を記入
 ・被保険者賞与支払届総括表:支払合計人数と合計金額を記入
賞与支給日から5日以内に、以上2種類の書類を提出しないといけません。

賞与支払届に関する事務手続きの流れは以下の通りです。

 1.届出書類の準備
 2.届出書類の作成
 3.届出書類の提出・保険料納付


届出書類の準備

届出書類は、被保険者の氏名や生年月日が印字された状態で郵送されてきます。

事前に登録をしている賞与支給月の前月に届くことになっています。

賞与支払届は、郵送されてきたフォームに記載しても構いませんが、自社で採用している給与システムからの印刷でも問題ありません。

自社システムからフォームを出力する場合は、様式がすべて合致しているか確認をしましょう。


届出書類の作成

従業員ごとの賞与金額及び各種保険料を計算し、賞与支払届を作成します。

もし、何らかの理由で賞与を支給しなかった従業員がいる場合は「賞与不支給報告書」を作成して報告する必要があります。


届出書類の提出・保険料納付

作成した届出書類は、賞与支給日の5日以内に郵送で提出します。

郵送以外では、CD-ROMなどの電子媒体での提出、あるいは「e-Gov」を活用した電子申請も可能です。

届出書類の提出後、「保険料決定通知書」が所轄の年金事務所などから届きます。

保険料は、賞与支給と同月に支給した給与で発生した保険料と共に翌月末日までに納付しないといけません。


まとめ

以上、経理職が担うべき賞与計算について紹介をしてきました。

賞与金額の算出、控除すべき各種保険料・税金の算出・法定の届出書類の作成及び提出の一連の流れに対応する必要があります。

いずれも重要な事務作業になるため、きちんと理解をしてもれなく対応できるようになりましょう。


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監修|筧 智家至(公認会計士・税理士)
監修|筧 智家至(公認会計士・税理士)
慶応義塾大学商学部卒。監査法人トーマツにて会計監査、株式上場支援、企業の経営改善支援に従事。平成24年筧公認会計士事務所(現:税理法人グランサーズ)を開設。常に現場に入り、経営者とともに課題に取り組み、経営者と常に相談しながら経営者のニーズに応え、解決策を導き出すことをモットーにしている。スタートアップ企業からIPO(上場)準備支援まで、あらゆる成長段階の企業のサポートをしており、税務会計顧問にとどまらない経営を強くするためのコンサルティングサービスに中小企業経営者の信頼と定評を得ている。東京商工会議所専門家エキスパート、セミナー実績多数。
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