グランサーズでは公認会計士の資格を持った社員が活躍しています。
公認会計士の知識や経験を活かして、学習と実務を同時に提供できる環境作りを目指しています。
今回は、当社で活躍している公認会計士の奥山さんにお話を伺いました。
グランサーズ株式会社
教育担当役員 公認会計士
奥山 結紀
教育を統括しています。特に注力しているのは、グランサーズの人に関する課題です。特にスキル面での課題を識別し、その課題に対する打ち手を考え、実行し、現場での状況をモニタリングをするという流れを入社以来築いてきました。その流れの中で、グランサーズとしての教育が必要であると考え、研修カリキュラムを作りました。その一環として、定期的に社内検定を開催しています。
幼少期に一番打ち込んでいたのは野球です。野球をすることで、努力すれば成果が出るということを学びました。また、チームプレイは楽しく、チームで出す成果は一段と大きく、達成したことを仲間と分かち合えるのがいいと感じていました。
少年時代の夢はプロ野球選手でしたが、徐々に受験勉強に軸足を移していきました。
出身の早稲田大学商学部は公認会計士になる人が多いんです。確か慶応が1位で2位が早稲田(※)。なので、周りに公認会計士を目指す友達が多かったのも大きかったです。
学部の授業で簿記があって、テスト受けて相性が良いなと思ったのがきっかけです。一番の決め手は、トップの資格を取りたいという思いです。どうせやるなら最難関資格を取りたいと考えました。
(※)近年50年間で1位が慶応、2位が早稲田という状況が続いています
1日8時間ぐらいだと思います。週休1日は取るようにしていました。
会計士試験、1回しくじってしまいまして、大学4年生の時に短答式は受かりましたが、論文式試験は残念ながら不合格でした。その後、大学を卒業した2003年に合格しました(※)。計2回の受験、合計約3年間、勉強の日々を送りました。
(※)会計士試験は短答式試験という一次試験を合格した後、論文式試験という二次試験に合格する必要があります
努力したら結果が出るという経験を幼少期に得ることができました。加えて、自分が勝てるのは何だろうとも考えました。野球では勝てないけど、勉強なら勝負できる。さらに、簿記等の試験科目との相性の良さもありました。勉強や簿記が好きだったので、頑張り続けることができました。
LECという公認会計士試験講座とか司法試験講座を運営する会社に2年ほど勤めました。普通は、試験合格後すぐに監査法人に行くことが多いと思います。
その後、デロイトトーマツに計15年所属しました。トーマツでは国内監査を経験し、2010年には提携しているデロイトマレーシアに3ヶ月駐在し、さらに2011年から2013年、デロイトUKのロンドン事務所に2年間ほど駐在しました。イギリスでは、日系企業の監査が中心的な業務でしたが、イギリス企業の監査も経験しました。
帰国後、監査法人で2年間を過ごし、その後、デロイトグループ内のDTFA(デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー)という、M&A関連のサービスを提供している会社に転籍しました。
私の場合、M&Aではなく、フォレンジック(※)部門に所属しました。最後にプロとして不正調査に挑んでみたいと考えました。そこで4年ほどチャレンジし、大きな案件の区切りがついたところで、デロイトトーマツを卒業しました。
(※)フォレンジックとは不正調査や第三者委員会などの領域です
1つ目はプロフェッショナリズムです。専門家としての矜持、意識の高さ。プロとしての高い意識を持った人たちの中で、15年間過ごしたことは大きかったです。
2つ目は組織で戦うという意識。デロイトグループは、グローバルで20万人を超える組織です。ロンドン駐在の話をしましたが、日本人である私がイギリスに行っても、すぐに仕事ができます。その背景には、全世界で統一された研修を受け、同じテクノロジーツール、マニュアルを使っているということがあります。会計の観点でいうと、世界的に同じような会計基準を使っています。
会計と監査に壁がないのです。そのため、言語の壁さえクリアすることができれば、地球上のどこでも同じ品質でサービスを提供することができます。BIG4の一角であるデロイトという組織はすごいと、卒業したいまになって改めて感じています。
一番大きかったのは筧さん(※)の存在です。筧さんと私は公認会計士になった時期が一緒です。合格後、会計士の実務補習所で同じ班になって、そこからプライベートも付き合う仲になって今に至ります。
入社の4年前から、「一緒に事業をやってみないか」と声をかけてもらっていました。会う度にグランサーズの魅力を話してもらい、ずっと気になっていたのです。「筧さんと仕事をしたら面白そうだ」と、ワクワク感を待ちました。その直感を信じてグランサーズに入社しました。
(※)グランサーズ代表取締役の筧智家至
グランサーズで何ができるのだろうかと、入社3ヵ月後ぐらいに非常に考えました。コンサルティング業務だとデロイトにいるのと変わらないと、正直に言うと思っていました。
SUPPORT+iA(サポーティア)を提供しているメンバーが、うちの主力だと思っています。メンバーが持つ知識・経験を言語化し、私なりの視点も加えてマテリアル化する。それを研修や検定の形で、改めてメンバーに提供することでスキルアップを助けることでグランサーズに貢献したい。そう考えながら1年を過ごしてきました。
ゴールから考えること、全体を見渡すことです。あとは全体のバランスをとることも意識しています。
プロフェッショナルのサービスには、特に人の力が必要になります。人の力にテクノロジーの要素が掛け算で交わってきますが、人の要素が欠けることは決してありません。グランサーズでは、教育を通じて人の成長をサポートしていきたいです。
世の中には、日商簿記を中心に会計関連の検定が多く存在していますし、日商簿記は非常に優れた検定です。
ただ、簿記二級を持っているからといって現場にはスムーズに入れない。そういう状況を目の当たりにし、学習簿記から記帳実務への橋渡しとなる教材・検定が必要であるという課題認識のもとに、グランサーズの検定を作りました。
「実務そのもの」というコンセプトです。
例えば、日商簿記だと仕訳問題があります。「何月何日に、何々を仕入れました。現金で払いました。」といったように、問題文で綺麗に情報が整理されていて、借方貸方で勘定科目と金額を入れれば答えることができます。他方、グランサーズの検定では、本当に実務でメンバーが向き合う情報の形で出題します。
例えば、証憑そのものをパソコンの画面に提示し、仕訳を選んでくださいという問題です。その仕訳も勘定科目と金額だけじゃないです。実務では消費税区分が非常に重要になります。簿記では深く学ばないエリアなので、簿記合格者であっても間違えてしまうことが多いです。リアルに実務をやっている感覚で取り組める試験を用意しています。
特に対象者の制限は設けていません。グランサーズでは全員受験をしています。
経験者・未経験者問わず受けていただいており、その経験年数に比例するようなスコアが出ています。逆に言うと、実務検定で実力を測ることができるというのがわかりました。
検定の効果としては、やはりその実務の力がそのままスコアに反映される。実際にフタをあけてみて、メンバーと議論をしても、「スコア通りの現場力だよね」というところは一致しました。この検定を受けることで、現場での記帳力や決算書を読む力を測ることができます。
奥山さんがプロデュースしている研修や検定はグランサーズ社員からも好評です。
会計について概念から学べる、未経験者にも学びやすい環境となっている、実務で戦力になる知識を得られるなどの点が高評価となっています。
実際に社員から聴いた声を見てみましょう。
(※)TTS・TTBとは外貨建取引における為替レートのこと
グランサーズには、未経験者からスタートしたメンバーも多いですし、今後も未経験者の方を歓迎します。未経験者の皆さん、非常に不安に思われる方も多いと思いますけれども、グランサーズは学習の機会と同時に実務の機会を同時に提供します。
頑張り屋さんで、「成長したい」というチャレンジングな精神を持っている人が多いと思います。そんなみなさんを、グランサーズは一丸となってサポートをさせていただきます!
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