IPOコンサルとは?選ぶ際の抑えておくべきポイントや注意点を徹底解説!
IPOコンサルタントという言葉をご存知でしょうか。
IPOを端的に表すと、「会社の株式を新しく証券市場に上場させること」です。
上場させるにはさまざまな知識が必要で、誰でも簡単に実務をこなせるわけではありません。そんなときにおすすめしたいのが「IPOコンサルタント」です。
IPOコンサルタントとは、株式上場までに必要な準備について専門的なアドバイスをしてくれる職種です。
実際に上場を経験した会計士や財務責任者、証券会社がコンサルする場合が多いので、はじめてIPOする方でも安心できます。
この記事では、IPOコンサルについて詳しく紹介します。
IPOで失敗しないよう、IPOコンサルやIPOの仕組みや流れ、準備するべきことやポイントを知っておきましょう。
目次[非表示]
- 1.IPOコンサルタントとは
- 1.1.IPOコンサルタントの役割
- 1.2.IPOコンサルタントが行う業務
- 1.3.IPOコンサルタントに依頼するメリット
- 1.4.IPOコンサルタントに任せるべき会社の特徴
- 2.IPOコンサルの種類
- 2.1.証券会社系コンサルタント
- 2.2.会計士系コンサルタント
- 2.3.IPOコンサルタントを選ぶ際に確認しておきたい点
- 2.4.IPOコンサルタントの実績
- 2.5.各機関との連携実績
- 3.そもそもIPOとは?
- 3.1.日本の上場企業の割合
- 3.2.IPOする際のポイント
- 4.まとめ
- 4.1.IPOコンサルタントに任せるべき人の特徴
- 4.2.事前準備
- 5.IPO支援はグランサーズにおまかせください!
IPOコンサルタントとは
IPOコンサルタントとは、どのような仕事をするのでしょうか。
こちらでは、以下の4つを紹介します。
・IPOコンサルタントの役割
・IPOコンサルタントが行う業務
・IPOコンサルタントに依頼するメリット
・IPOコンサルタントに任せるべき人の特徴
一つずつ見ていきましょう。
IPOコンサルタントの役割
IPOコンサルタントの役割を紹介する前に、IPOする際のやるべきことの例を紹介すると以下のようになります。
・経営管理体制の整備・適切に運用
・会計監査を受ける
・証券会社の引受審査を受ける
・証券取引所の審査を受ける
上記で紹介したような監査などを受ける際には準備すべきことも多く、長期的に計画を立てて進めていく必要性があります。
IPOコンサルは、IPOに関する専門的な知識や経験が豊富なので、IPOに関する監査を含む必要事項についての適切な準備や申請をスムーズに進めることができます。
上場を担当したことのあるCFO(財務責任者)がいない場合には、IPOコンサルに依頼する傾向が多く見受けられます。
IPOコンサルタントが行う業務
IPOコンサルが行う主な業務の代表例を紹介します。
・IPOに向けた事業計画の提案やマネジメント
・内部監査代行
・開示書類の作成
・グループストラクチャー
・業務プロセスの構築・支援
・中期経営計画や予算統制に関するアドバイス
・J-SOX運用支援
・申請書類や審査資料に関する提案
依頼するIPOコンサルによって得意分野や担当がありますが、代表的にはこのような業務があります。
IPOコンサルタントは中立的な立場で俯瞰的に捉え、上場申請企業が適切なIPO準備を行えているかどうかをチェックします。
準備期間だけではなく、上場後に問題のない適切な体制を整えるサポートを行うこともIPOコンサルの業務となります。
IPOコンサルタントに依頼するメリット
IPOコンサルに依頼するメリットは、大きくわけて2つあります。
・専門家による適切な手続きを行える
・コストを削減できる
ひとつずつ解説しましょう。
専門家による適切な手続きを行える
IPOコンサルに依頼する最大のメリットは、 専門家による適切な手続きを行えることです。
前にも述べましたが、 IPOを行う際には 様々な書類作成から、内部統制や取引所や証券会社の審査など専門的な知識を要する業務 が多く存在します。
豊富なノウハウを持ち経験を積んだ信頼のおけるIPOコンサルタントに依頼することで安心してIPOの準備を進められます。
コストを削減できる
IPOに向けて外部から優秀な人材を雇う場合は採用コストがかかり、人材の育成をする場合は、育成コストがかかります。
特に新規で人材を採用する場合には、潜在的なリスクと多額のコストがかかる可能性があるので、企業側からするとリスクが大きいことがあげられます。
しかし、IPOの準備に関わる業務は「一時的に必要なもの」も多いため、長期的な目線で見るとコストを抑えることが可能です。
IPOコンサルタントに任せるべき会社の特徴
IPOコンサルに任せるべき会社の特徴例は以下のようになります。
・IPOが全く初めてで何から始めていいのかわからない
・IPOを行うために適切な管理部門責任者(CFO)がいない
・会社の内部管理体制に不安がある
このような場合はIPOに関する知識豊富な人材を雇用したり、研修などを通して社員の育成に取り組むことも可能ですが、効率的にIPOに向けて準備したい場合はIPO支援に強いコンサルタントへ相談してみるのも一つの手段です。
IPOコンサルの種類
IPOコンサルは、大きく以下の2種類に大別されます。
・証券会社系コンサルタント
・会計士系コンサルタント
それぞれ解説していきます。
証券会社系コンサルタント
証券会社系コンサルタントは、証券会社や取引所の審査実務に関するノウハウがあるコンサルタントです。
IPOをする際には、主幹事証券会社に審査書類一式や回答書を提出し、改めて課題を抽出した後に改善に促していきます。
一般的には審査書類や回答書の対策が得意だとされています。
また、主幹事証券会社が適切な対応をしているのか確認する「セカンドオピニオン」の役割を担うこともあります。
会計士系コンサルタント
会計士系コンサルタントは、会計や財務に関係する知識や、内部管理体制・決算開示体制に関する知識を有しているコンサルタントのことです。
上場する際には、上場申請する直前期までの2年分の財務諸表について監査証明する必要があります。その際に監査法人が入りますが、監査法人自体は、財務書類の作成業務を行うことや社内管理体制の構築方法を決定することはできないので、会社と監査法人をつなぐ役割をコンサルタントが担っています。
また、会計士系コンサル会社はさらに「作業を負担する会社」と「自律化を支援する会社」の2つの種類に分かれます。
前者は、メンバーの一員として財務関連の作業を請け負い、後者は自社で仕組みづくりをしていけるようにノウハウを提供します。
IPOをする際には自社がどのようなサポートを受けたいのか課題を把握し、足りない部分を適切なコンサルタントに頼む必要があります。
IPOする上で、タイミングは非常に重要です。
『業績は好調なのにIPO準備が滞ってしまい、タイミングを逃してしまった』ということがないように、IPOコンサルタントを選びましょう。
IPOコンサルタントを選ぶ際に確認しておきたい点
IPOするにあたりコンサルタント選びは重要です。
IPOコンサルタントを選ぶ際に確認しておきたい点を以下の点に絞って解説します。
・IPOコンサルタントの実績
・各機関との連携実績
・得意分野
ひとつずつ見ていきましょう。
IPOコンサルタントの実績
IPOコンサルタントを選ぶうえで参考にしたいのが実績です。
何社の上場に参画しているか、どれほどの企業に成長させられているのかを判断基準にすると良いでしょう。
各機関との連携実績
IPOする際には、様々なパートナー(監査法人、証券会社、証券取引所や証券印刷会社等)と関わることが多くなるため、コミュニケーションが必要不可欠です。
準備会社に対し、各機関が何を求めているのか説明することはもちろん、セカンドオピニオンの立場として重要な役割があります。
各関係機関と連携がスムーズに行えているのかを確認しましょう。
得意分野
先述した通り、コンサルタントには得意分野があります。
証券会社系コンサルタントか、会計士コンサルタントかはもちろん、経歴や実績によっても異なる場合があります。
依頼する前にコンサルタントについて調査し、自社の課題にあったIPOコンサルタントを選ぶと目的と合致しやすいでしょう。
そもそもIPOとは?
IPOとは「Initial Public Offering」の略語で、『新規公開株式』を指します。
PO(Public Offering)は会社が自社の株式を市場に公開し、不特定多数の投資家に向けて販売することを指し、初めて(Initial)行うことの意味合いです。
日本では、「新規公開株」や「新規上場株式」と呼びます。
日本の上場企業の割合
日本には上場企業が多くあるように感じますが、実は株式を上場している企業の数は4,000社に満たないんです。(2022年11月現在 日本取引所グループより)
日本に存在している法人の数は、約178万社とされています。(令和3年_経済センサスより)
つまり、IPOする企業がいかに少ないのか、狭き門であることが見て取れます。
上場企業とは「信頼できる企業」という証明でもあるため、多くの基準をクリアしなくては上場に至ることはできません。
IPOする際のポイント
実際にIPOするとなった際のポイントを3点に絞って紹介します。
・証券会社の審査の対応
・投資家に向けたストーリー
・事前準備
一つずつ解説していきましょう。
証券会社の審査の対応
IPOする際のポイントとして、一つ目は審査の対応があります。
作成した予算と実績があっているのか、開示業務に答えられるかを厳しく確認されます。
投資家に向けたストーリー
上場する上では、投資家に向けてのマーケティングが会社の成長、ひいては存続に重要なバイアスとなってきます。
企業として投資家に向けてポジティブな印象を与えるためには、以下のようなストーリーを準備しておくことも重要です。
・どのようなストーリーで会社の成長戦略を描いているか
・ビジネスモデルと利益への結びつけ方
投資家を説得できるような魅力を伝えるために戦略を立てましょう。
事前準備
IPOする際には事前準備として、企業内の管理体制を整えていく必要があります。
その中でも初期段階に準備するべきこととして、
・レピュテーションリスク
・反社チェック
が重要になってきます。
一つずつ解説していきましょう。
レピュテーションリスク
レピュテーションリスクとは「風評リスク」のことで、口コミやネットでのレビューなどでネガティブな評判が広がることで企業価値が下がってしまい、経営に支障が出ることを指します。
上場企業の場合は株価に影響を与えてしまい、結果として企業存続にも影響が出てしまう可能性もあるので、IPO準備段階から対応していく必要があります。
反社チェック
反社チェックとは反社会勢力との取引が無い状態にすることです。
IPOする際には、社会風潮的にも反社との関わりについて確認されます。
既存の取引先でも反社の該当があった場合取引見直しを迫られますので、早めの対応が必要です。
まとめ
今回の記事では、IPOコンサルの概要と選ぶ際に抑えておくべきポイントや注意点を解説しました。
IPOコンサルタントについて、以下のポイントに絞って紹介しました。
1.IPOコンサルタントの役割
2.IPOコンサルタントが行う業務
3.IPOコンサルタントに依頼するメリット
IPOコンサルタントに任せるべき人の特徴
IPOコンサルタントの種類に関しては、以下の2つに大別されることを紹介しました。
1.証券会社系コンサルタント
2.会計士系コンサルタント
それぞれ目的に応じて選ぶことをおすすめします。
IPOする際のポイントとして、以下の3つを紹介しました。
1.証券会社の審査の対応
2.投資家に向けたストーリー
事前準備
事前準備の内容として「レピュテーションリスク」と「反社チェック」が必要なことも説明しました。
IPOをする際にはこの記事で紹介したこと以上に、とても多くのタスクをクリアしなければなりません。
その間にも経営をしながらIPO準備まで行うのはリソース不足に陥ってしまう可能性があり、経営自体が傾いてしまうおそれもあります。
そういった声にお答えして、グランサーズではIPO支援業務も行っております。
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