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インボイス制度はひどい?何が問題になっているのかや準備すべき内容について解説

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2022年7月の参議院選挙で自民党が圧勝したことで、インボイス制度の導入がほぼ決定したと言える状況になりました。

事業者にとってはデメリットが大きいと言われるインボイス制度は、SNSで制度廃止を訴える署名活動も起こっています。

今回の記事では、インボイス制度が「ひどい」と言われる理由に加え、免税事業者が準備すべき内容について解説します。

目次[非表示]

  1. 1.イン ボイス制度がひどいと言われる理由3選
    1. 1.1.3分でわかる「インボイス制度」影響と対策
    2. 1.2.仕事を失う可能性がある
    3. 1.3.経理などの事務が煩雑になる場合がある
    4. 1.4.消費税の値引きを要求される恐れがある
  2. 2.免税事業者が今から準備しておきたいこと
    1. 2.1.課税事業者の届け出をする
    2. 2.2.クライアントに求められるスキルを身につける
    3. 2.3.売上アップに取り組む
  3. 3.インボイス制度対応に活用できる補助金と条件
    1. 3.1.小規模事業者持続化補助金
    2. 3.2.IT導入補助金
  4. 4.まとめ
  5. 5.経理業務でお悩みのときは、グランサーズにご相談ください!

イン ボイス制度がひどいと言われる理由3選

インボイス制度が導入されると、「仕事を失うリスク」「経理処理が煩雑になるリスク」「消費税の値引きを要求されるリスク」が懸念されます。

特に免税事業者はインボイス制度の影響を受けやすいため、以下で解説する懸念点について確認していきましょう。

3分でわかる「インボイス制度」影響と対策

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仕事を失う可能性がある

適格請求書を発行できない免税事業者は、2023年10月1日以降に仕事を打ち切られる可能性があります。

その理由を知るには、まず「仕入額控除」について理解しなければなりません。

仕入額控除とは、消費税計算の際に、外部へ支払った消費税を引くことを指します。これは消費税の二重支払いを防ぐための制度です。

消費税は次の計算式で求められます。


受け取った消費税 - 支払った消費税(仕入額控除)=納税額

つまり、仕入額控除が大きいほど事業者が納める消費税は少なくなります。

ちなみに「仕入」とは、飲食店や小売店で言われるものだけではありません。具体的には以下のものが挙げられます。


【課税仕入となる取引】


 1.商品などの棚卸資産の購入

 2.原材料等の購入

 3.機械や建物等のほか、車両や器具備品等の事業用資産の購入または賃借

 4.広告宣伝費、厚生費、接待交際費、通信費、水道光熱費などの支払

 5.事務用品、消耗品、新聞図書などの購入

 6.修繕費

 7.外注費

引用元:国税庁「No.6451 仕入税額控除の対象となるもの」

そして、2023年10月1日以降に施行されるインボイス制度では、課税事業者が発行できる「適格請求書」が必須となります。

仕入額控除の適用を受けたい事業者からすると、適格請求書を発行できない免税事業者との取引は利益になりません。

そのため、免税事業者は仕事を失う可能性があるのです。


経理などの事務が煩雑になる場合がある

免税事業者は、消費税の課税事業者として登録する必要があります。

それにより、消費税の申告に関する仕分けの記録作業や、全ての取引に対して消費税区分を設定しなければなりません。

経理処理が煩雑になる可能性が高いので、クラウド会計システムの導入、または経理のアウトソーシングを検討しておきましょう。

なお、クラウド会計システムには注意すべき点もあります。企業に合ったシステムを導入するには、以下の記事も参考にしてください。


関連記事:【クラウド会計】無料でどこまで使える?選ぶポイントと注意点を解説。


消費税の値引きを要求される恐れがある

インボイス制度の開始直後は、免税事業者は消費税分の値引きを要求される可能性があります。

消費税の値引きとは、過去に消費税増税となったその都度「消費税の転嫁拒否」として横行し、現在は「消費税転嫁対策特別措置法」にて違法となりました。

しかし、この法律はあくまで「消費税値上げに対して値引きを要求した場合」に適用されるため、インボイス制度導入に対する値引き要求は規制の対象外です。

今後インボイス制度についても値引き要求を規制するかもしれません。ただし、現時点では発注先から値引き要求される可能性があると覚えておきましょう。


免税事業者が今から準備しておきたいこと

先程の解説のとおり、免税事業者は2023年10月1日以降の業務に大きな支障をきたす可能性があります。

特に免税事業者はフリーランスや個人事業主が多いため、適格請求書を発行できない理由で取引先を失うのは死活問題です。

ここからは、制度導入までの期間で取り組める対処法を3つご紹介します。ぜひ参考にしてください。


課税事業者の届け出をする

免税事業者が今後も事業を継続するには、「消費税課税事業者選択届」を税務署に届けて課税事業者になるのが手っ取り早い対策です。

消費税計算には「原則課税」と「簡易課税」の2つがあります。より税負担が少なくなる計算方法を選択しましょう。

ただし、インボイス制度導入後も6年間(2029年10月1日まで)は、免税事業者からの課税仕入れに対し、一定割合を仕入額控除できる経過措置が設けられます。

更に、もっともインボイス制度の影響が大きいのはBtoBの事業者です。飲食業などのBtoC事業者であれば、インボイス制度の影響は限定的であると考えられます。


クライアントに求められるスキルを身につける

適格請求書を発行できない免税事業者は仕事を失う可能性が高いと解説しましたが、唯一無二のスキルを持つ事業者であればその限りではありません。

他にないスキルや技術だけでなく、取引先と懇意にしている事業者であれば、消費税の対応でも有利な立場で交渉できるでしょう。

今のうちから同業他社との差別化を図ったり、個人であればスキルアップに取り組んだりすることで、取引先から求められる存在になりましょう。

売上アップに取り組む

インボイス制度が導入されると、売上金額に関わらず消費税がかかる可能性があります。

今までは売上1,000万円を超えると消費税がかかるため、フリーランスや個人事業主は売上を制限していたと思います。

しかし今後は売上に関係なく消費税負担が課されるおそれがあるため、ためらわずに売上アップを図るのが最適解と言えるでしょう。

インボイス制度導入までに事業基盤を強固にして、税負担に耐えられる環境づくりを目指しましょう。


インボイス制度対応に活用できる補助金と条件

物価上昇や働き方改革、人材不足に加えてインボイス制度の導入もあり、日本の中小企業はより厳しい経営を強いられています。

特にインボイス制度導入による税負担を考慮し、設備投資やIT導入による売上増強を狙う企業も出てくるでしょう。

そこで、中小企業が活用できる補助金制度を3つ紹介します。自社で受給できる補助金がないか確認してみてください。


小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者などが販路開拓や生産性向上に取り組む費用の一部を補助する制度です。

この補助金には6つの枠が設けられており、それぞれ補助率や補助上限が異なります。

記載方法・補助率:補助上限


 ・通常枠:2/3:50万円

 ・賃金引上げ枠:2/3(赤字事業者については3/4):200万円

 ・卒業枠:2/3:200万円

 ・後継者支援枠:2/3:200万円

 ・創業枠:2/3:200万円

 ・インボイス枠:2/3:100万円

引用元:令和元年・3年度補正予算 小規模事業者持続化補助金<一般型>ガイドブック


補助金の対象となる事業者や条件は以下のとおりです。


【補助金に該当する法人・個人事業・特定非営利活動法人とその条件】


【法人・個人事業・特定非営利活動法人の要件】

 ・商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く): 常時使用する従業員の数5人以下

 ・宿泊業・娯楽業 :常時使用する従業員の数20人以下

 ・製造業その他 :常時使用する従業員の数20人以下


【支給条件】

 ・資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接に100%株式保有されていないこと(法人のみ)

 ・直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超えていないこと

 ・本補助金の受付締切日の前10か月以内に、持続化補助金(一般型、低感染リスク型ビジネス枠)で採択されていないこと

引用元:令和元年・3年度補正予算 小規模事業者持続化補助金<一般型>ガイドブック

なお、学校法人や医療法人は制度の対象外です。


IT導入補助金

IT導入補助金とは、中小企業や個人事業主がITツールを導入する際に活用できる制度です。

ここでいうITツールとは、パッケージソフトの本体費用・クラウドサービス導入などが挙げられます。

このIT導入補助金の枠にはデジタル化基盤導入類型があり、インボイスに対応した補助金制度となっています。

具体的な支給対象者は中小企業および小規模事業者ですが、業種や組織形態について細かく指定されています。具体的な要件は以下のリンクを参考にしてください。

IT導入補助金2022「補助対象について」

なお、デジタル化基盤導入類型の申請において、生産性向上にかかわる情報や賃上げ目標は申請要件に設けられていません。



まとめ

インボイス制度の導入により、事業に影響がでてくる企業はとても多いでしょう。

実施が予定されている2023年10月1日までに準備を整え、慌てることなく対処できるようにしておくのがポイントです。

もしインボイス制度によって経理処理が煩雑になると予想される場合は、会計ソフトの導入やグランサーズのアウトソーシングを検討してみてください。


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監修|筧 智家至(公認会計士・税理士)
監修|筧 智家至(公認会計士・税理士)
慶応義塾大学商学部卒。監査法人トーマツにて会計監査、株式上場支援、企業の経営改善支援に従事。平成24年筧公認会計士事務所(現:税理法人グランサーズ)を開設。常に現場に入り、経営者とともに課題に取り組み、経営者と常に相談しながら経営者のニーズに応え、解決策を導き出すことをモットーにしている。スタートアップ企業からIPO(上場)準備支援まで、あらゆる成長段階の企業のサポートをしており、税務会計顧問にとどまらない経営を強くするためのコンサルティングサービスに中小企業経営者の信頼と定評を得ている。東京商工会議所専門家エキスパート、セミナー実績多数。経営者向け人気YouTubeチャンネル「社長の資産防衛チャンネル」にも出演中。
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