業務効率化はなぜ必要?メリットや有効な手段と共に詳しく解説
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働き方改革などによって耳にする機会が増えた「業務効率化」とは何なのでしょうか。端的に言えば「業務の目的を最短ルートで達成するようにすること」です。
日常の業務の「ムリ・ムダ・ムラ」を見つけ、それを減らし、なくすための業務改善を行うことを指します。コスト削減が期待できるのはもちろんのこと、より重要度の高い業務にリソースを回すことで、生産性の向上を目指す狙いもあります。
今回は、業務効率化がなぜ必要かを解明し、メリットや有効な手段などをご紹介します。
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なぜ業務効率化が必要なのか
業務効率化が必要となる最も大きな要因の一つが労働人口の減少です。内閣府が平成24年に発表した高齢社会白書によると、長期の人口減少に陥ることが予想され2026年に人口1億2,000万人を下回った後も減少を続け、2048年には1億人を割って9,913万人となり、2060年には8,674万人になると推計されています。
また、同時に出生率の低下・高齢化も急激に進んでいるため、15歳〜65歳の生産年齢人口数も急激に減少していくことが予想されます。近年あらゆる分野で人出不足が訴えられていますが、長期化になるほど状況は悪化していくと言えるでしょう。いかに今よりも少ない人手で効率的に業務をこなすかは、遠い未来ではなく、早急に取り組むべき問題と言っても過言ではありません。
(参照:内閣府 高齢社会白書)*1
その他の理由として「働き方改革」の流れを受けて日本でもワークライフバランスを重要視する動きが高まっています。昔のように休日出勤や残業をいとわない業務形態が時代とともに見直され始め、仕事とプライベートの両立を望む人が増えていることも業務効率化が必要とされる理由です。
業務効率化を図るメリット
コスト削減
業務効率化を図る一番大きなメリットは何と言ってもコスト削減です。企業にかかる主なコストとして以下の3つが挙げられます
1オフィスコスト
2エネルギーコスト
3オペレーションコスト
1のオフィスコストは、その名の通りオフィスの家賃やビルメンテナンス費などを指します。
一般的には固定的なコストであり業務効率化で削減できるものではありませんでしたが、昨今テレワークの導入が急速に拡大しオフィスを売却や、より低価格のオフィスに移転する企業も増えています。
また、コワーキングスペースと呼ばれる複数の企業や個人が共用するワークスペースの利用が広まりつつあります。通信環境やOA機器など、仕事に必要な設備が整っていることに加え、一ヶ月1~3万円/人の低いコストで利用できるのが魅力です。
2のエネルギーコストは、水道代や電気代などの光熱費です。
このコストは残業時間を減らすことにより会社に人がいない時間が増えるため、副次的に電気代や水道代も減らすことが可能です。
3のオペレーションコストは、人件費などが該当します。
業務を効率化することにより、無駄な業務を減らし付加価値を提供できる分野を新たに創出し、そこに人材を投入することができます。また、テレワークやサテライトオフィスなどを導入できればオフィスに出社する必要がなくなり、通勤手当の削減にも繋がります。
生産性向上
多くの日本企業は時間に対して賃金を支払う形態が多くを占めています。所定の時間働けば給与を支払うという考え方です。しかし、裏を返せば成果が上がらないにも関わらず、給与は発生しているとも言えます。
また、上記で述べた通り「働き方改革」の提唱でワークライフバランスの重要性も叫ばれています。仕事だけでなくプライベートも充実させることで自身を高める自己成長の時間の確保に繋がります。
人材不足の解消
人手不足が深刻な問題となっている中で業務効率化を図ることで、利益率アップにより給与や福利厚生が向上し、従業員の満足度が上昇に繋げることができます。さらに職場環境や待遇が向上し、離職を防止できるだけでなく優秀な人材の獲得も可能となり、より利益率アップにつながるという良いサイクルを形成することができます。また、短時間勤務や在宅、サテライト勤務可能など柔軟な働き方を提示することにより、働きたいのに諸事情で働けない優秀な人材を呼び込むこともできます。
業務効率化を図る上で有効な方法
業務の見える化
業務の見える化とは、従業員一人ひとりの仕事内容や流れを見えるようにする取り組みです。業務の見える化が実現されると、特定の人だけが業務の内容や流れを把握しているのではなく、従業員全員で把握できる環境が整います。そのため特定の人が不在の場合でも滞りなく業務を進めることが可能です。
また、業務の見える化はチェックリストにもなり、業務の優先順位やどの業務を誰がやったのかなど業務の漏れがなくなり、かつ正しい手順で業務を行えるようになります。
以上のように業務の見える化は従来のようなこの人でなければこの仕事が進まないという「属人性」を防ぐ有効な方法であると言えます。
見える化の第一歩としておすすめなのが業務の内容を指標化・客観化・データ化することです。それらをベースに業務のプロセスを集約した「業務手順書」や、業務の現状を記録する「業務記述書」を作成することが可能になり、見える化に繋げることができます。
ITツールの導入
ITツールとは、業務の効率化を目的に作られたソフトウェアやサービスのことで日々の業務で生じる無駄を省くことができます。代表的なITツールとして「クラウドサービス」が挙げられます。クラウドサービスは、Web上のクラウドサーバーを利用してデータを管理できるサービスです。このサービスを利用することで従来のように通常企業内で社内にサーバーを持つ必要がなくなり、サーバーの運用・保守のための手間やコストの削減が可能となります。そのため、クラウドサービスを使うことで人件費を大幅にカットでき、業務効率化に繋げることができます。
クラウドサービスを何から使えばいいか迷った方におすすめのツールが「GoogleDrive」や「iCloud」などのオンラインストレージです。ネット環境があればいつでもどこでもデータの使用が可能になります。
また、ITツール導入を検討しているが資金的に困難という中小企業や小規模事業者向けに「IT導入補助金」という経済産業省がITツール導入費用の一部もしくは全額を負担する制度があります。補助金ですので必ずしも交付されるとは限りませんが、上限額が450万円など大きなメリットを受けられるため是非申請を検討してみてははいかがでしょうか。
(参照:経済産業省 ITツール導入補助金特設サイト)*2
アウトソーシング
アウトソーシング(Outsourcing)とは、自社で賄っていた業務の一部、またはすべてを外部に委託して業務の効率化を図る経営手法のひとつです。アウトソーシングをするメリットは以下のようなものが挙げられます。
・限られた資金、人材を最も重要なところにコア業務に集中できる
アウトソーシングは、企業が持つ資金・人材を、効率良く活用するために行うものです。データ入力や給与計算、備品発注などの細かくて時間がかかる業務ををアウトソーシングすることにより、限られた資金や人材を、コア事業に集中させることが可能になります。このように周辺業務によって、本来やるべき重要な業務の時間が削られているという状況を改善することができます。
・外部の専門家の知識やノウハウを活用することで、仕事の効率やスピードが上がる
アウトソーシングを利用すれば、自社にはない専門知識やスキルを持つ専門家に業務を任せられます。その結果、自社の業務をレベルアップさせることができ仕事の効率やスピードが上がることも期待できます。
以上のようにアウトソーシングは企業の資源である「ヒト・モノ・カネ」を限られた中で最大限に有効活用できる手段としてアウトソーシングは非常に有効な方法であると言えるでしょう。
業務効率化の注意点
業務効率化は一見メリットばかりに思われますがもちろん注意点もあります。それは現状の把握と分析を怠ったまま業務効率化を進めてしまうことです。目標を定めずに業務効率化を進めてしまうと、何を改善すればいいのか分からなくなってしまったり、改善の意図が会社全体に行き届かず混乱を招いたりしてしまうリスクもあります。
このような状況を避け、業務効率化を成功させるには社内体制の整備が必要不可欠です。現状の把握と分析に加えて業務プロセスの見直しや再構築、新たな方法の導入・検討などのプロセスを段階的に反映させることが重要です。
まとめ
企業の成長とワークライフバランスの推進の両方を期待できる業務効率化。労働人口の減少や「働き方改革」が拡大する中でこの会社で働きたい、働き続けたいと思える企業であるためにも、積極的に取り組んでいく必要があります。日ごろから従業員と適切にコミュニケーションを取ったり、業務のマニュアル化など「ムリ・ムダ・ムラ」を無くしていく体制を整備させることが今後より重要視されると言えます。
今回ご紹介したものの他にも、業務効率化の方法は多岐にわたりますので、ぜひ自社に合った方法を見つけて、積極的に取り入れてみましょう。
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*1 *2 … 2021年6月1日現在。詳しくは、各ホームページを参照してください。