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個人が海外送金を行うポイントとは?手数料や注意点など知っておくと安心!

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海外送金は一部の法人や事業者がビジネス目的で行うものというイメージが強いかもしれません。しかし近年は、海外留学や個人輸入などを行う人が増えており、それに伴い個人の海外送金も身近なものになりつつあります。

海外送金は国内の口座への送金とは違う点が多く存在します。個人でスムーズな海外送金を行うには、国内送金との違いや注意点などを押さえることが大切です。

本記事では個人で海外送金を行う際に押さえておきたいポイントを解説します。

※送金方法には「銀行振込」「現金書留」「為替手形の使用」などいくつかの種類が存在しますが、本記事では「銀行振込」のみを扱います。

目次[非表示]

  1. 1. 個人が海外送金 国内への送金との違いとは
    1. 1.1.送金の間に別の銀行を中継する
    2. 1.2.国内への送金より時間がかかる
    3. 1.3.発生する手数料が大きい
    4. 1.4.送金時に必要な書類が多い
  2. 2.個人が海外送金を行う際のポイント・注意点
    1. 2.1.銀行によって手数料に違いがある
    2. 2.2.送金目的を明確に説明できないと却下される恐れがある
    3. 2.3.信頼できる金融機関・サービスを選ぶ
  3. 3.まとめ


個人が海外送金 国内への送金との違いとは

個人の海外送金で国内送金と異なるポイントは、主に以下の4点です。

  • 送金の間に別の銀行を中継する
  • 国内への送金より時間がかかる
  • 発生する手数料が大きい
  • 送金時に必要な書類が多い

それぞれのポイントについて詳しく解説します。


送金の間に別の銀行を中継する

海外送金と国内送金のもっとも大きな違いは、送金の間に別の銀行を中継する点です。日本の口座から海外の口座へ、ダイレクトに振り込まれるわけではありません。

日本国内の金融機関は、国内の中央銀行である日本銀行に口座を開設しています。そして銀行から銀行への送金は、原則として日本銀行を経由して行います。たとえばA銀行からB銀行への送金の場合、厳密にはA銀行が有する日本銀行の口座から引き落としが行われ、そのお金がB銀行に振り込まれるという仕組みです。

このように日本銀行の存在によって、異なる金融機関同士の円滑な送金が可能になっています。

一方海外の銀行同士は、直接的なつながりがないケースがほとんどです。そのため多くの場合、送金元の銀行と送金先の銀行の間に中継銀行が入ります。中継銀行を経由することで、直接的な契約が結ばれていない海外の銀行へも送金が可能となります。

振込先として指定した口座へ直接振り込まれるのではなく、別の銀行を中継する点が、国内送金と海外送金の大きな違いです。


国内への送金より時間がかかる

海外送金は国内口座への送金よりも時間がかかります。利用する金融機関やケースにもよりますが、送金から着金まで数日〜1週間程度かかる可能性が高いです。

海外送金のほうが国内への送金より時間がかかる理由として、先ほど紹介した中継銀行の存在が挙げられます。海外送金では中継銀行を経由しますが、中継銀行で毎回手続きが行われるため、その分着金までの時間が長くなりがちです。

なお、多くの金融機関は海外送金に要する大まかな時間を提示していますが、中継銀行での手続きに要する時間の正確な予測は容易ではありません。したがって海外送金は、最大で1週間程度かかると考え、余裕を持って実施することが大切です。


発生する手数料が大きい

発生する手数料の大きさも、国内への送金と海外送金で大きく異なります。海外送金の場合、個人でも一回の送金で数千円〜1万円の手数料がかかります。

海外送金で発生する手数料の主な内訳は以下のとおりです。

  • 送金手数料:国内送金と同様、送金に際して発生する手数料。海外送金では数百円~数千円程度かかります
  • 中継銀行手数料:中継銀行での手続きに際して発生する手数料。経由する中継銀行の数や銀行ごとの設定によって手数料の額が異なる。「コルレス手数料」とも呼ばれる
  • 為替手数料:送金先の通貨に両替する際に発生する手数料
  • リフティングチャージ料:日本円のまま海外に送金する場合に必要となる手数料。為替手数料が発生しない代わりにリフティングチャージ料がかかる

手数料を考慮せずに海外送金を繰り返すと、手数料のトータルが想像以上に大きくなるという事態が起こります。国内送金の手数料と同じ感覚を持たないよう注意が必要です。


送金時に必要な書類が多い

海外送金では、送金時に必要な書類が多いです。多くの金融機関で必要とされる書類の例を紹介します。

  • 本人確認書類:運転免許証やマイナンバーカードなど、送金手続きを行う人の本人確認書類
  • 通帳・印鑑:窓口で手続きを行う際に必要。近年はWebで海外送金ができるケースも多い
  • 送金目的がわかる書類:送金先から発行された請求書や、家族への仕送りの場合は相手との関係性を示す書類など

書類が不足していると送金手続きができない可能性があるため、事前に必要書類を必ず確認し、しっかりそろえるようにしましょう。

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個人が海外送金を行う際のポイント・注意点

続いては個人が海外送金を行う際のポイント・注意点です。スムーズな海外送金のためには、以下の3点に注意する必要があります。

  • 銀行によって手数料に違いがある
  • 送金目的を明確に説明できないと却下される恐れがある
  • 信頼できる金融機関・サービスを選ぶ

上記のポイントについて、それぞれ詳しく解説します。


銀行によって手数料に違いがある

海外送金で発生する手数料の額は金融機関によって違いがあるため、事前の確認が必要不可欠です。

参考として、金融機関6か所の海外送金手数料を紹介します。

  • 三井住友銀行(他行宛):窓口7,500円、ネットバンキング3,500円
  • 三菱UFJ銀行(他行宛):店頭窓口7,500円、テレビ窓口6,500円、ネットバンキング3,000円
  • みずほ銀行(他行宛):8,500円
  • りそな銀行:店頭窓口7,500円、アプリ2,000円
  • 楽天銀行:750円
  • ソニー銀行:3,000円

送金手数料のほかにも、金融機関ごとに定められた為替手数料や中継銀行手数料なども必要です。

別の金融機関の情報を確認し「手数料はこの額だ」と考えてしまうと、想定よりも多く手数料が発生するといった事態が起きる恐れがあります。必ず利用する金融機関の手数料を確認しましょう。


送金目的を明確に説明できないと却下される恐れがある

海外送金の場合、送金目的を明確に説明できないと却下される恐れがあります。

海外送金は犯罪や不正行為に利用されるケースが少なくありません。海外送金の必要書類が国内送金よりも多いのは、海外送金による不正防止の意味合いが強いです。すなわち目的を明確に説明できない場合、不正の恐れがあるとみなされやすくなります。

送金目的をしっかり説明できれば問題ありませんが、国内送金よりも遥かに厳しいチェックが行われます。送金目的を証明できる書類を用意したうえで、明確な説明ができるよう準備しましょう。


信頼できる金融機関・サービスを選ぶ

海外送金を行う際は、信頼できる金融機関・サービスを選ぶことが大切です。

海外送金は中継銀行を経由するうえ必要な手続きも多いため、どうしても国内送金よりもトラブルのリスクが高くなります。また発生する手数料も大きいうえ、送金手続きを行なってから着金完了までに要する時間も長いです。したがって海外送金は、不安や疑問が生じやすいといえるでしょう。

海外送金で確かな実績を有する金融機関を選ぶのはもちろんのこと、質問や相談がしやすい金融機関を利用するのがおすすめです。疑問や不安が生じた際にすぐに問い合わせできる環境であれば、海外送金に対する不安を最小限に抑えられます。また万が一の場合を考え、サポート体制や補償制度などがしっかり整った金融機関を選びましょう。



まとめ

近年は個人が海外送金を行う場面も増えており、以前に比べると手続きも容易になりつつあります。しかし送金の仕組み上、手数料の大きさや着金までの時間の長さなど、国内送金と異なる部分が多く存在します。必要書類も多いため、余裕を持った準備が大切です。

今回紹介した海外送金のポイントを押さえれば、個人でもスムーズな手続きができるはずです。海外送金の特徴や注意点をしっかり押さえつつ、利用する金融機関の案内を確認したうえで手続きを行いましょう。


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監修|筧 智家至(公認会計士・税理士)
監修|筧 智家至(公認会計士・税理士)
慶応義塾大学商学部卒。監査法人トーマツにて会計監査、株式上場支援、企業の経営改善支援に従事。平成24年筧公認会計士事務所(現:税理法人グランサーズ)を開設。常に現場に入り、経営者とともに課題に取り組み、経営者と常に相談しながら経営者のニーズに応え、解決策を導き出すことをモットーにしている。スタートアップ企業からIPO(上場)準備支援まで、あらゆる成長段階の企業のサポートをしており、税務会計顧問にとどまらない経営を強くするためのコンサルティングサービスに中小企業経営者の信頼と定評を得ている。東京商工会議所専門家エキスパート、セミナー実績多数。経営者向け人気YouTubeチャンネル「社長の資産防衛チャンネル」にも出演中。
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