経理代行サービスの利用におけるメリットは?デメリットと合わせて紹介。
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近年は、企業の業務を代行するアウトソーシングサービスが充実しています。
経理業務についても代行サービスを提供する企業が増えてきています。
経理業務は煩雑になりやすく手間がかかる内容が多いため、アウトソーシングすることにはメリットがあります。一方で企業の基幹業務といえる分野を外部に委託することに不安を感じることもあるでしょう。
本記事では経理代行サービスの利用を検討する方に向けて、サービスの内容及びメリット、デメリットについて解説をします。
目次[非表示]
- 1.経理代行サービスで委託できる業務にはどんなものがあるか
- 1.1.そもそも経理業務とは
- 1.2.記帳業務
- 1.3.決算及び申告業務
- 1.4.給与計算・年末調整
- 1.5.債権・債務管理
- 2.経理代行サービスを利用するメリット
- 2.1.コア業務に専念できる
- 2.2.コストを削減できる
- 2.3.正しい経営判断を行える
- 3.経理代行サービスを利用するデメリット
- 3.1.自社の経理担当者が育成できない
- 3.2.会社の機密情報が流出する危険
- 4.まとめ
経理代行サービスで委託できる業務にはどんなものがあるか
まず、経理代行サービスの業者に委託できる業務の内容について解説をします。
専門の委託業者であれば、企業が行っている経理関連業務のすべてに対応してくれます。
経理業務のすべてをまとめて委託する方法もあれば、一部の業務を限定的に委託することも可能です。
代行サービスを利用するにあたっては、どの経理業務を委託するのかしっかりと検討する必要があります。
ここではまず、経理業務の概要を整理しておきましょう。
そもそも経理業務とは
そもそも経理業務とは、大きく分けて以下の3つのサイクルに分割できます。
・日次
・月次
・年次
日次業務としては、営業活動で発生した取引の記帳や現預金出納の管理及び記帳・経費の精算処理、伝票の作成及び整理集計などが挙げられます。
毎日の処理の積み重ねにより、会社の決算情報が構築されるため、非常に重要な処理になります。
月次業務には、従業員給与や社会保険料の計算・月次収支管理及び報告書の作成、請求・支払い業務などが挙げられます。
年次業務としては、中間・期末決算整理や貸借対照表や損益計算書など決算書の作成、法人税及び消費税など税務申告手続き、従業員の給与に対する年末調整などがあります。
記帳業務
記帳業務は、日々の取引を複式簿記によって記帳する作業になります。
具体的には、現金出納帳及び預貯金出納帳の記帳・売上と仕入れ、各種経費の記録及びこれらに関連する帳票類(領収書や請求書)のファイリングと管理などの業務が当てはまります。
会社の決算情報の根幹となる非常に重要な業務で、間違った仕訳をすると誤った決算情報を構築してしまいかねません。
決算及び申告業務
決算及び申告業務とは、決算仕訳の処理・損益計算書及び貸借対照表など決算書の作成・法人税・消費税等税務申告書の作成業務になります。
決算処理は株主や融資を受ける金融機関など利害関係者に対して正しい情報を提供するために最も重要な事務処理です。
また、税務申告処理は誤った申告をしてしまうと追徴課税などのトラブルが発生するため、言うまでもなく重要な業務になります。
給与計算・年末調整
給与計算及び年末調整も重要な業務です。
会社によっては総務部あるいは人事部が担当しているケースもあります。
給与計算も年末調整も、従業員が多ければ多いほど業務量は比例して増えていきます。
給与計算の内容は従業員ごとの給与金額の計算及び確認・源泉税や社会保険料の計算及び各管轄事務所への申告・住民税の特別徴収及び納税手続きなど、労務関連の知識が必須です。
さらに年末調整となると、生命保険料控除や住宅ローン控除など源泉所得税に関する知識や扶養人数によって控除額が変動することなど、知っておくべき知識の範囲は多岐にわたります。
債権・債務管理
経理業務において、債権及び債務管理は非常に重要です。
ほとんどの企業では掛け取引が行われているため、売掛金及び買掛金の管理が最も注力するべき点です。
売掛金は回収できないと貸し倒れとなりそのまま会社の損失になってしまいます。また、買掛金は期日通りに支払いをしないと仕入れ先との契約違反となりトラブルになる恐れがあります。売掛金も買掛金も、ともに期日通りの決済ができることが重要です。
経理代行サービスを利用するメリット
経理代行サービスを利用するメリットにはどんなものがあるのでしょうか。
日々確実にこなさなければならず、かつ重要な位置を占める業務であるため、委託することで会社にも大きな影響が及びます。
主なメリットとして、次の3項目を紹介します。
・コア業務に専念できる
・コストを削減できる
・正しい経営判断を行える
コア業務に専念できる
企業によっては、人手が足らなくて様々な業務を兼任してしまっていることがあります。
特に多く見られるのが、会社の経営者や重役が経理業務を兼務しているケースです。
社長でないと現預金の決済ができないといった会社は、小規模な企業でよく見られます。
本来は経営や営業など会社のコア業務に従事するべき立場の人が経理業務に時間を使ってしまうことは、企業の成長にとって好ましくありません。
その点、経理代行サービスを利用すればコア業務に従事できる人的リソースを確保できます。
コストを削減できる
経理業務を問題なくこなせる人材を育成するには、長い時間がかかります。
その分コストもかかるため、長期的な視点で社員育成の計画を立てる必要があります。
一方、経理代行サービスを利用して経理業務を委託する選択をすれば、経理に従事する社員を育てる必要がなくなり、コストの削減につながります。
正しい経営判断を行える
企業の経営判断においては、正確な会社の情報を数値で把握することが必要不可欠です。
つまり、会社の情報を正確に把握し、経営者に伝える能力は経理担当者にとっては非常に重要なものです。
その点、プロである経理代行サービスを利用すれば、正確で分かりやすい経理情報をまとめ上げてくれます。
正確な経理情報を入手した経営者は、正しい判断のもと将来の経営判断ができるようになります。
経理代行サービスを利用するデメリット
経理代行サービスには多くのメリットがありますが、もちろんデメリットも存在します。
利用を検討する際には、デメリットを理解することも重要です。
経理代行サービスの主なデメリットを2項目紹介します。
・自社の経理担当者が育成できない
・会社の機密情報が流出する危険
自社の経理担当者が育成できない
経理代行サービスを継続して利用していると、自社で経理担当者を育成することができません。経理に関する知識と業務のノウハウを社内に蓄積し、引継いでいくことができないのです。
社内の人員に余裕が出てきたタイミングで、自社に経理担当を置くことを考えましょう。経理代行サービスから業務の引継ぎを受けて社内にノウハウを蓄積していくということも可能です。
会社の機密情報が流出する危険
経理代行サービスのようなアウトソーシング業者を利用する場合、会社の機密情報が漏洩する危険性があります。
営業取引の情報を委託業者に預ける必要があるため、流出のリスクが高まります。
自社でいくら気をつけていても、経理代行サービス業者側の情報管理体制に問題があれば、機密情報の流出を招いてしまう危険があります。
経理代行サービスを利用するときは、会社の情報を預ける際のルールを明確にするとともに、情報管理に信頼のおける業者を利用することが重要です。
まとめ
経理業務は、どんな企業でも必ず発生します。
会社の根幹となる業務であるものの、経理業務に時間を取られていてはコア業務に使える時間が削られてしまいます。
経理代行サービスを利用することで、育成コストをかけることなく高い専門性を持ったプロのスタッフに経理業務を行ってもらえます。それによって自社の社員はコア業務に専念できるなどのメリットが得られます。
一方、自社で経理業務のノウハウが蓄積されない点や、情報漏洩のリスクがある点など、デメリットも存在します。
サービスを利用する際にはメリットとデメリットを総合的に判断して、採用するかどうか、またどのように利用するかを決めるようにしましょう。
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