経理業務をアウトソーシングしたい!サービスの選び方について解説!
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経理業務は専門的な業務になるので、退職や休職があると経営が傾くリスクが高くなります。かといってコア事業に集中しようとすると、経理業務がおざなりになってしまいます。そのような場合、経理業務だけをアウトソーシングして業務効率化を図ることも可能です。
経理業務をアウトソーシングする際、アウトソーシングサービスの内容や選び方を確認しておくとよいでしょう。
この記事では経理アウトソーシングサービスの種類やメリット・デメリット、選定のポイントについて詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.アウトソーシングサービス提供者の種類
- 2.経理アウトソーシングサービスに依頼できる業務
- 3.経理業務をアウトソーシングするメリット5選
- 3.1.コア業務に専念できる
- 3.2.コスト削減につながる
- 3.3.経理業務の質が高くなる
- 3.4.経理担当者の退職リスクがない
- 3.5.属人化が防げる
- 4.アウトソーシングするデメリット3選
- 4.1.ノウハウが蓄積しない
- 4.2.社内情報が漏洩する懸念がある
- 4.3.業務内容が見えない
- 5.アウトソーシングサービス選定のポイント3選
- 5.1.サービスや専門性の高さ
- 5.2.費用対効果の確認
- 5.3.セキュリティ対策は十分か
- 6.まとめ
アウトソーシングサービス提供者の種類
経理業務のアウトソーシングサービス提供者は主に次の3つがあげられます。
- 税理士事務所
- 公認会計士事務所
- 経理代行サービス
それぞれ詳しく説明していきます。
税理士事務所
税理士は税務のプロであり、サービスの内容や経営理念まで考慮した細やかなサポートを受けられます。主に小規模企業や個人事業主に向いています。
最大のメリットは経営や節税に関するアドバイスを得られる点です。経理業務などのバックオフィス業務以外にも、コンサルタントとして活用する企業もあります。
主に以下の業務を依頼することができます。
- 記帳・試算表の作成
- 各種支払い・請求書の作成
- 年末調整
- 確定申告
- 決算の作成・申告
税理士は、国が認めた税金の専門家なので、より正確性や信頼性が高い業務を期待できます。
会計士事務所
公認会計士は会社の財務諸表の監査業務を行う専門家であり、会計士事務所は上場企業や大企業に適しています。なぜかというと上場企業や大企業にのみ、公認会計士による財務諸表の監査が義務付けられているからです。
特に新規株式公開(IPO)を目指す企業や合併・買収(M&A)を検討している企業は、会計監査も網羅している会計士事務所に依頼すると安心します。その理由は、後々の業務についての相談ができることにより効率が上がるためです。
ちなみに公認会計士を取得していれば税理士登録が可能で、税理士の独占業務である「税務の代理」「税務書類の作成」「税務相談」もカバーしています。
経理代行サービス
経理代行サービスとは、主に経理代行を専門とする会社を指します。とはいえ経理業務だけでなく、請求書の発行や給与計算、助成金の申請、社会保険料関連の手続きなど、バックオフィスに関わる幅広い業務を行うのが特徴です。士業事務所と比較して費用を安く抑えられるメリットがあります。
経理代行サービスは、幅広い業務に対応できる点や、経理を中心としたノウハウが蓄積されている点から、一度に多数の業務を依頼しても対応してくれるケースが多いです。
従業員が多い場合や繁忙期に限定した場合にも依頼できるでしょう。
経理アウトソーシングサービスに依頼できる業務
経理アウトソーシングサービスに依頼できる業務は、主に以下の4つがあげられます。
- 経理記帳代行
- 給与計算代行
- 決算業務代行
- 業績評価指標の代行
それぞれ詳しく説明します。
経理・記帳代行
領収書や請求書、伝票を顧問先から預かり、会計ソフトで日々の伝票を仕訳入力します。その内容から各種会計帳簿を作成したり、経費精算を行う会計業務が主な業務内容です。
料金は一つの仕訳あたりで設定されていることが多くなっています。最低限の入力業務を発注元にて行うことで料金が抑えられることがあります。費用対効果を意識して依頼する業務を明確にしておくと良いでしょう。
納期については根拠資料を提出してから2週間程度が目安です。
給与計算代行
従業員の出退勤データから従業員の給与計算や給与明細書を作成し、振り込み手続きを行うのが主な業務です。
社会保険料や時間外労働、手当の計算も含め細かい計算が必要になります。
料金は従業員1人あたりで計算され、サービス提供者によって基本料金やオプションの範囲は異なりますが年末調整や助成金の申請、源泉所得税納付書の作成を依頼する場合は追加で費用がかかる場合が多いです。
決算業務代行
会計期間を締めるための決算書を作成し、確定した利益に対する税金を計算して税務署に申告を代行します。また、経営方針のアドバイスを行います。
決算書の種類や作成にかかる日数で料金が決まっていることが多く、アウトソーシング先により料金の幅が大きいことが特徴です。
公認会計士に依頼する場合や、さらに法定調書や賠償資産申告書の作成を依頼した場合には追加料金がかかってきます。
業績評価指標の代行
業務評価指標とは目標達成へのプロセスが適切に行われているか、達成の度合いを数値化して評価する指標です。
分析や資料の作成は煩雑で時間のかかる業務であり、高度な専門性を要します。
経理業務をアウトソーシングするメリット5選
経理業務をアウトソーシングするメリットは次の5つです。
- コア業務に専念できる
- コスト削減につながる
- 経理業務の質が高くなる
- 経理担当者の退職リスクがない
- 属人化が防げる
それぞれ詳しく解説します。
コア業務に専念できる
経理業務はバックオフィス業務に位置づけられていることがほとんどで、依頼することでコア業務に専念できるのは大きなメリットです。
バックオフィス業務に割いていたリソースをコア業務に集められれば、生産性の向上や専門的なスキルとノウハウの蓄積に注力でき、競合他社へ差をつけることができます。
営業活動や広報に注力すれば、新規事業獲得の可能性を高められ、事業拡大も見込めます。
コスト削減につながる
経理アウトソーシングサービスに依頼することによりコスト削減につながります。
経理担当者の雇用には給与だけでなく、採用する際の費用や福利厚生、労働環境の整備も必要であるためです。
アウトソーシングをする場合には業務委託費がかかりますが、自社で経理担当者を採用して育成する費用や労力のコストと比較すると、アウトソーシングに依頼した方がコストを低く抑えられます。
依頼する業務が明確な場合や、決算期に限定して依頼をしたい場合も経理アウトソーシングサービスの活用がおすすめです。
一定期間のみの料金発生で済むためコストの削減につながります。
経理業務の質が高くなる
経理アウトソーシングサービスに依頼すると経理業務の質が高められます。
新規採用者の育成には労力やコストがかかります。中途採用者も何社も経理を担当してきた経理のプロでないことが多く、さらに自社に合うような人材となると選考はたやすくはありません。
経理アウトソーシングサービスは経理のプロであるため、専門性の高い業務や作業スピードと正確性を担保した業務を期待でき、即戦力としての起用が可能です。
経理担当者の退職リスクがない
少数精鋭で行われることの多い経理部門では、経理担当者の退職による影響は大きいものです。
新しい人材の確保と引継ぎ、教育には労力やコストがかかり、残された従業員が少なからず業務を負うため残業の発生による従業員の健康面も懸念されます。
経理アウトソーシングサービスに依頼すれば後任者を焦って雇用することも、育成に労力をかけることもありません。
育成側の工数を減らせる点も大きなメリットです。
属人化が防げる
経理アウトソーシングサービスに依頼すれば、特定の従業員に業務が一任されるといった属人化を防げます。
経理業務の性質上、特に会計システムの入力作業は帳簿や出入金管理の知識が必要で1人で行う方が効率が良いこともあり、属人化しやすいのが難点です。
経理アウトソーシングサービスに依頼することにより経理のプロに管理してもらえるので、一部の経理担当者に負担がかかりすぎる心配がありません。
アウトソーシングするデメリット3選
経理業務をアウトソーシングするデメリットは主に以下の3点があげられます。
- ノウハウが蓄積しない
- 社内情報が漏洩する懸念がある
- 業務内容が見えない
一つずつ解説していきます。
ノウハウが蓄積しない
業務自体をアウトソーシングするため、社内にノウハウが蓄積しません。
専属の担当者が不要になるのでコスト削減にはつながりますが、社内にノウハウを持った人材がいないと不安感が拭えないこともあります。ノウハウはアウトソーシング先にだけ蓄積することがデメリットの一つにあげられます。
社内情報が漏洩する懸念がある
アウトソーシング先のセキュリティが甘い場合、社内情報が漏洩してしまう懸念があります。企業の財務状況などを全て教えているため、社内情報が漏洩してしまうと痛手になってしまいます。アウトソーシング先のセキュリティ面が堅牢であることを確認しておくと安心です。
業務内容が見えない
アウトソーシング化すると、現在担当している業務の内容が見えないため、進捗状況を把握しにくくなります。業務が不透明になる(いわゆるブラックボックス化)場合、業務の実態を正確に把握できなくなってしまいます。業務の実態把握ができないと、かえって業務が煩雑化してしまう可能性があるため、コミュニケーションや報連相をしっかりと行なってくれるアウトソーシング先を見つける必要性があります。
アウトソーシングサービス選定のポイント3選
アウトソーシングサービスを選定するポイントは以下の3つです。
- サービスや専門性の高さ
- 費用対効果の確認
- セキュリティ対策は十分か
それぞれ詳しく説明します。
サービスや専門性の高さ
サービスの公式サイトや口コミ・レビューを参考に検討するとよいでしょう。税理士や公認会計士といった専門家の有無や数、事情に合わせて柔軟に対応してくれるかどうかの把握ができます。
専門家の数が多ければ専門性や正確性が高まりやすく、円滑に対応してくれます。
(実際の品質は契約してみないと明確には分かりませんので、ご注意ください。)
連絡がつきやすく細やかに対応してもらえるのか、会社側の事情を考慮して柔軟に方法を考えて対応してらえるのかどうかもやり取りの快適さに影響するため重要なポイントです。
費用対効果の確認
経理アウトソーシングサービスに依頼した場合、総合的に労力やコストが削減できるのかどうか、料金に対する効果を精査しましょう。
業務をどこまで依頼するのかの見極めも重要なポイントです。
経理業務は専門知識が必要で決められたルールも多いため、正確性の高さはもちろんですが作業スピードも大事な要素になります。
料金の安さだけで選ぶようなことはせず、他のポイントも考慮に入れながら選定していくようにしましょう。
サービス提供者によって作業範囲や料金が異なり、希望業務がオプション対応だった場合は追加料金がかかることで予算を大きく上回る可能性もあるため、必要に応じて問い合わせたり、見積りをとるのも有効な手段です。
セキュリティ対策は十分か
経理アウトソーシングを依頼する際は、業務内容が機密情報や個人情報を扱う性質上、情報法漏洩のリスクが伴うためセキュリティ対策をしっかり確認しておきましょう。
公式サイトで確認できることもありますが、具体的な情報セキュリティ対策や、機密保持契約の締結について実際に問い合わせて確認しておくと安心です。
まとめ
経理業務は会社の業績を把握し、今後の経営の方針を決めていくための重要な業務です。
業務遂行には専門知識だけでなく高度なスキルも求められます。
今回の記事では、経理業務をアウトソーシングする際に選ぶポイントを解説しました。
アウトソーシングサービス提供者の種類としては、主に次のような3箇所があります。
- 税理士事務所
- 公認会計士事務所
- 経理代行サービス
経理アウトソーシングサービスに依頼できる業務としては、次の4つを紹介しました。
- 経理記帳代行
- 給与計算代行
- 決算業務代行
- 業績評価指標の代行
経理業務をアウトソーシングするメリットについては、次の5つをあげました。
- コア業務に専念できる
- コスト削減につながる
- 経理業務の質が高くなる
- 経理担当者の退職リスクがない
- 属人化が防げる
経理業務をアウトソーシングするデメリットとして、次の3つを紹介しました。
- ノウハウが蓄積しない
- 社内情報が漏洩する懸念がある
- 業務内容が見えない
アウトソーシングサービスを選定するポイントとして、以下の3つをあげました。
- サービスや専門性の高さ
- 費用対効果の確認
- セキュリティ対策は十分か
自社内の財務状況の把握を滞りなく、正確にスピード感を持って行うには、高いスキルが必要となります。見合った人員を確保するのが難しいのであれば、経理アウトソーシングサービスに依頼しましょう。
依頼先については質の高さや費用対効果、セキュリティ面を勘案したうえで選ぶことが大切です。
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